はじめに

お客さま
「運送業で独立したいけど、何から始めればいいかわからない」
「許可の要件や費用が複雑でよくわからない」
そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
一般貨物自動車運送事業(いわゆる緑ナンバーのトラック運送業)を始めるには、国土交通省(運輸支局)への許可申請が必要です。この許可、実は要件が多岐にわたるうえ、申請から許可取得まで数カ月かかることもあります。
愛知県あま市を拠点とする行政書士として、今回は「許可の主な要件」「申請から営業開始までの流れ」「かかる費用の目安」をわかりやすく整理してお伝えします。これから許可取得を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
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① 一般貨物自動車運送業の許可を取るための主な要件
許可取得には、大きく分けて「人的要件」「施設要件」「資金要件」の3つをクリアする必要があります。
※管轄地域によって細かくは違いがあります。
人的要件(ヒトに関する要件)
まず、会社の役員(または個人事業主本人)が欠格要件に該当しないことが前提です。過去5年以内に道路運送法などの違反による許可取消を受けていないかなどが確認されます。
また、以下の2つの管理者の選任が必要です。
運行管理者 運行管理者資格者証を持つ人を選任する必要があります。資格がない場合は、まず基礎講習(例年6月頃・受講料約8,900円)を受け、その後の試験(例年8月頃・受験料約6,800円)に合格することで取得できます。
整備管理者 整備士資格を持つ人、または一定の実務経験がある人を選任します。実務経験での選任の場合は、選任前講習の受講が必要です。
さらに、事業を始める際には役員(常勤の取締役等)が「役員法令試験」を受験する必要があります。これは申請翌月以降の奇数月に実施されるため、試験のタイミングも申請スケジュールに影響します。
施設要件(場所に関する要件)
営業所・休憩睡眠施設 営業所は市街化調整区域には原則として設置できません。また、住居専用地域も難しいケースが多いです。用途地域の確認が必須となります。賃貸の場合は賃貸借契約書と図面、自己所有の場合は登記簿謄本が必要です。
車庫 営業所から直線距離で10km以内に設置する必要があります。軽貨物と併用する場合は区分が必要になるなど、条件がありますので注意が必要です。
車両 最低5台以上の事業用車両が必要です。自己所有の場合は車検証の写し、リースの場合はリース契約書(任意保険の補償条件が記載されたもの)、購入予定の場合は売買契約書や売渡承諾書が必要です。なお、任意保険は対人無制限・対物200万円以上が条件となります。
資金要件(カネに関する要件)
事業開始に必要な資金として、最低でも2,000万円以上の自己資金が求められます。申請の際には、銀行等の残高証明書(申請日から1カ月以内のもの)を提出する必要があります。残高証明は取得するタイミングが重要なので、行政書士に相談しながら準備を進めましょう。
② 許可申請から営業開始までの流れ
許可取得は申請して終わりではありません。営業を開始するまでにはいくつかのステップがあります。
【STEP 1】事前準備 営業所・車庫・車両・運行管理者・整備管理者などを確保します。用途地域の確認や資金の準備もこの段階で行います。
【STEP 2】行政書士との打ち合わせ・書類作成 申請書類の作成と、各種役所書類(前面道路幅員証明、登記簿謄本など)の取得を行います。
【STEP 3】許可申請(運輸支局へ提出) 申請書類一式を運輸支局に提出します。
【STEP 4】役員法令試験 申請翌月以降の奇数月に実施されます。常勤役員が受験します。
【STEP 5】許可取得(申請から約3〜5カ月) 審査を経て許可が下りたら、許可証交付式・新規許可講習が行われます。
【STEP 6】登録免許税の納付 許可取得後、登録免許税として12万円を納付します。
【STEP 7】選任届の提出 運行管理者・整備管理者の選任届を提出します(ここまでが「許可申請」の一区切りです)。
【STEP 8】運輸開始に向けた手続き 運輸開始前確認報告 → 事業用自動車等連絡書の発行 → 車検証書換え・ナンバー変更(白ナンバーから緑ナンバーへ) → 運輸開始届の提出 → 運賃料金設定届の提出 → 初回巡回指導(適正化機関による)という流れで進みます。
③ 許可取得にかかる費用の目安
費用は大きく「法定費用」と「行政書士報酬」に分かれます。
| 費用の種類 | 金額の目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 12万円(許可取得後に納付) |
| 運行管理者試験(基礎講習+試験) | 約1万5,700円 |
| 行政書士報酬(許可申請〜選任届まで) | 税抜40万円 |
| 行政書士報酬(届出業務追加の場合) | +税抜12万円 |
| 車検証書換え・ナンバー変更(1台あたり) | 税抜6,000円(封印出張費別) |
まとめて依頼した場合の総額目安は700,000円(税別)程度となります(個別依頼の場合は725,000円)。許可取得には相応のコストがかかりますが、緑ナンバーを取得することで法人・大手荷主との取引が広がるなど、ビジネス上のメリットは大きいです。
④ 申請前に必ず確認したい書類チェックリスト
申請にあたって必要な書類は多岐にわたります。準備漏れがあると申請が遅れてしまいます。主なものをまとめましたので、参考にしてください。
- 残高証明書(申請日から1カ月以内のもの)
- 営業所・休憩施設の賃貸借契約書と平面図(自己所有なら登記簿謄本)
- 車庫の賃貸借契約書と平面図・公図(自己所有なら登記簿謄本)
- 車両の使用権原を証する書類(車検証・リース契約書・売買契約書など)
- 前面道路の幅員証明書
- 役員全員の履歴書
- 会社の定款・登記簿謄本・直近の決算報告書
- 運行管理者資格者証
- 整備管理者の資格者証または実務経験証明
- 任意保険の見積書(対人無制限・対物200万円以上)
なお、会社の定款の目的欄に「貨物自動車運送事業」の記載がない場合でも許可申請自体は可能ですが、追加しておくことが推奨されます。
⑤ 行政書士に依頼するメリット
「自分で申請できないの?」と思う方もいるかもしれません。確かに申請書類の作成自体は本人でも行えます。ただし、実際には次のような点で行政書士への依頼をおすすめします。
用途地域・距離要件の事前確認 営業所や車庫の場所が要件を満たしているかどうかは、専門的な判断が必要です。後から「その場所は使えない」とわかると、大きな手戻りが生じます。
書類の不備による審査遅延を防げる 申請書類に不備があると補正を求められ、許可までの期間がさらに延びます。
役員法令試験のサポート 試験対策のアドバイスも行政書士がサポートできます。
許可後の届出手続きもワンストップ 許可取得後の運輸開始届や運賃設定届なども一括してサポートが受けられます。
まとめ
一般貨物自動車運送業の許可取得は、要件の確認・書類準備・試験・各種届出と、非常に多くのステップが伴います。ポイントをまとめると、
- 人的要件:運行管理者・整備管理者の選任と役員法令試験への対応
- 施設要件:営業所・車庫の用途地域・距離の確認
- 資金要件:最低2,000万円以上の自己資金と残高証明
- 許可までの期間:申請から約3〜5カ月
- 費用の目安:登録免許税12万円+行政書士報酬など総額70万円前後
「要件を満たせるかどうかわからない」「どこから手をつければいいかわからない」という方は、まずは行政書士への無料相談から始めてみることをおすすめします。愛知県あま市の当事務所でも、初回面談(無料)にてご状況をお聞きしたうえで、最適なサポートをご提案しています。お気軽にお問い合わせください。
運送業許可を申請するなら専門家へ
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「許可申請に必要な書類は何が必要?」
「運行管理者や整備管理者の選任ってどう手続きするの?」
こんな疑問があれば、運送業許可に詳しい行政書士に相談するのが安心です。
行政書士すずきなおと事務所では、一般貨物自動車運送事業許可申請の代行・申請書類の作成サポート・運行管理体制の整備のほか、必要書類のチェックや手続きの流れ説明なども含めて対応しています。
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プロフィール
建設業許可・開発許可・農地転用・相続手続きなど、
土地と建設に関わる許認可を専門とする行政書士。
造成計画の相談から図面調整、関係機関との協議まで一貫してサポートし、
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