〜建築工事と建築業の種類をわかりやすく解説するシリーズ第24弾〜
建設業許可を取得・維持していくうえで重要なのが、「どの工事が、どの業種に該当するのか」を正しく理解することです。
愛知県で建設業を営む場合も、工事内容に応じて適切な建設業許可の種類を選択しなければなりません。
本記事では、「建築工事と建築業の種類・工事の内容・工事の例示」シリーズ第24弾として、専門工事のひとつであるさく井工事について詳しく解説します。
建設業許可における「専門工事」とは
建設業許可は、大きく分けて以下の2つに分類されます。
- 建築一式工事・土木一式工事
- 専門工事(一式工事以外の工事)
さく井工事は、この専門工事に該当します。
専門工事は、特定の工種に特化した技術や設備を用いて施工する工事で、業種ごとに許可を取得する必要があります。
さく井工事とはどのような工事か
さく井工事とは、専用の機械を用いて地中に穴を掘削し、地下水や資源を利用するための構造物を築造する工事をいいます。
単なる穴あけではなく、掘削後に井戸として機能させるための施工や、揚水設備の設置まで含まれる点が特徴です。
生活用水、工業用水、温泉、調査目的など、用途は多岐にわたります。
さく井工事に該当する工事内容の例
建設業許可上、さく井工事に該当する代表的な工事には、次のようなものがあります。
- 地下水を利用するための井戸掘削工事
- 観測井・調査井の設置工事
- 還元井の設置工事
- 温泉掘削工事
- 生活用・事業用井戸の築造工事
- ボーリング機械を用いたさく孔工事
- 揚水ポンプ等の設備設置を伴う工事
これらはすべて、専門性の高い機械と技術を必要とする工事であり、一定規模以上の工事を請け負う場合には、さく井工事業の建設業許可が必要となります。
建設業許可が必要となるケース
さく井工事に限らず、建設業許可が必要かどうかは「請負金額」によって判断されます。
- 1件の工事請負金額が500万円(税込)以上
→ 建設業許可が必要
小規模な井戸工事や自社施工のみの場合は許可が不要となるケースもありますが、事業として継続的に工事を受注する場合は、許可取得を前提に考えるのが一般的です。
さく井工事業で注意すべきポイント
専任技術者の配置
建設業許可を取得するには、営業所ごとに専任技術者を配置する必要があります。
さく井工事業では、以下のいずれかを満たす人材が求められます。
- 関連する国家資格を有している
- 一定年数以上の実務経験がある
どの資格・経験が認められるかは個別判断となるため、申請前の確認が重要です。
他業種との区分に注意
地質調査目的のみの作業や、建設工事に該当しない業務については、必ずしもさく井工事業に該当しない場合があります。
業種の判断を誤ると、無許可営業と判断されるリスクがあるため注意が必要です。
さく井工事は許可判断が重要な専門工事
さく井工事は、地下資源や水を扱う重要な専門工事であり、工事内容によっては高額な請負契約になるケースも少なくありません。
愛知県でさく井工事を請け負う場合は、工事内容・金額・体制を整理したうえで、適切な建設業許可の種類を選択することが重要です。
本シリーズでは、建設業許可の業種を一つずつ解説しています。
自社の工事がどの業種に該当するのか迷われている方は、ぜひ他の記事も参考にしてください。
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建設業許可O/Xクイズ (さく井工事編)
第1問
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