建設業許可の取得や更新を検討されている事業者の皆さん、「JCIP(ジェーシップ)」という言葉を耳にしたことはありますか?

これは、令和5年1月から国土交通省が本格運用を開始した建設業許可・経営事項審査電子申請システムの略称です。

従来の窓口での紙申請に代わり、オンラインで完結できる便利なシステムですが、実はまだまだ利用が広がっていないのが現状です。特に、行政書士に申請を依頼する際の「委任手続き」の煩雑さが大きなハードルになっています。

この記事では、建設業許可の電子申請について、行政書士の視点からわかりやすく解説します。JCIPの基本的な仕組みから、行政書士に依頼するメリット、現状の課題、そして将来の展望まで詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

※この記事は、国土交通省が公開している「建設業許可等電子申請システムの概要(PDF)」および公式ウェブサイトの情報をもとに作成しています。

【引用元】 国土交通省「建設産業・不動産業:建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)」
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk1_000001_00019.html

JCIP(建設業許可電子申請システム)とは?基本を押さえよう

JCIP(Japan Construction Industry electronic application Portal)は、建設業許可や経営事項審査の申請をオンラインで行うことができる電子申請システムです。国土交通省が建設業の働き方改革推進の一環として整備し、令和5年1月10日から運用を開始しました。

このシステムが導入された背景には、事業者の事務負担軽減と生産性向上、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた非対面での申請手続きの実現という目的があります。

JCIPでは、建設業許可申請(新規・更新・業種追加など)や各種変更届、経営事項審査申請などが電子で行えます。さらに、令和5年4月からは「JCIP電子閲覧システム」も運用開始され、電子申請で受理された許可業者の情報をインターネット上で閲覧できるようになりました。

JCIPを利用するには、デジタル庁が提供する「GビズID(gBizID)プライムアカウント」の取得が必要です。また、手数料の納付はPay-easy(ペイジー)による電子納付が基本となっており、従来の収入証紙による納付方法とは異なる点に注意が必要です。

国土交通省は操作マニュアルや説明動画(基本編・操作編・代理申請編)を公開しており、システムの使い方についてはJCIPヘルプデスク(電話:0570-033-730)が平日9時から17時まで対応しています。

行政書士に建設業許可の電子申請を依頼するメリット

JCIPによる電子申請は、理論上は事業者自身でも行うことができます。しかし実際には、行政書士に依頼することで大きなメリットが得られます。

まず、建設業許可の要件は非常に複雑です。経営業務管理責任者や専任技術者の要件判定、財産的基礎の確認、必要書類の準備など、専門的な知識が求められます。行政書士はこれらの要件を熟知しているため、申請前の要件確認から必要書類の準備まで適切にサポートできます。特に初めて許可を取得する事業者の場合、何をどう準備すればよいか分からないことも多いため、専門家のアドバイスは非常に心強いものです。

次に、JCIPの操作そのものにも慣れが必要です。GビズIDの取得、システムへのログイン、申請データの入力、添付書類のPDF化とアップロード、電子納付の手続きなど、複数のステップを踏まなければなりません。行政書士に依頼すれば、これらの煩雑な作業をすべて任せられるため、事業者は本業に集中できます。

また、万が一審査の過程で補正が必要になった場合でも、行政書士が迅速に対応できるため、許可取得までの期間を短縮できる可能性が高まります。建設業許可は工事を受注するために不可欠な許認可ですから、確実かつスピーディーに取得することが事業継続の観点からも重要です。

さらに、行政書士は許可取得後の変更届や更新申請、経営事項審査など継続的なサポートも提供できます。長期的な視点で見れば、信頼できる行政書士と関係を築いておくことは、事業運営の安定にもつながるでしょう。

電子申請における委任手続きの現状と課題

建設業許可の電子申請を行政書士に依頼する際、現在最も大きな課題となっているのが「代理申請(委任)の手続き」です。

JCIPで代理申請を行う場合、まずGビズIDサイト上で委任者(事業者)と受任者(行政書士)の間で委任関係を設定する必要があります。その後、JCIP上でも委任手続きを行わなければなりません。この二段階の手続きが煩雑で、特に初めて利用する事業者にとっては大きな負担となっています。

具体的には、委任者・受任者の双方が事前にGビズIDアカウントを取得済みであることが前提となります。その上で、委任状の作成、電子ファイル化、システムへのアップロードといった複数の工程を経る必要があり、時間と手間がかかります。

また、電子証明書の取り扱いや、委任範囲の設定なども事業者と行政書士の間で綿密に調整しなければならず、システムに不慣れな方にとってはハードルが高いのが実情です。

国土交通省は代理申請の流れについて資料を公開し、YouTube動画で「代理申請編」のマニュアルも提供していますが、それでも手続きの煩雑さは解消されていません。このため、電子申請が可能になった現在でも、従来通りの書面申請を選択する事業者や行政書士が少なくないのです。

便利なはずの電子申請が、委任手続きの複雑さによって十分に普及していないのは残念な状況です。国土交通省も「申請者の事務負担軽減へ向けた取組として、他関係省庁等とのバックヤード連携による添付書類削減等、さらなる利用者の利便性を考慮した検討を進めています」と公式サイトで述べており、今後の改善が期待されます。

建設業許可の電子申請は今後どうなる?将来の展望

建設業許可の電子申請は、今後間違いなく主流になっていきます。現状では書面申請と電子申請が併用されていますが、将来的には全ての申請が電子化される方向で進んでいます。

政府が推進するデジタル化政策の一環として、行政手続きのオンライン化は国を挙げて加速しています。建設業許可も例外ではなく、むしろ建設業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する重要な施策として位置づけられています。

国土交通省は、他の関係省庁とのバックヤード連携を進めることで、添付書類の削減を図っています。たとえば、納税証明書についてはすでにe-Taxとの連携により、納税情報を電子的に取得できる仕組みが整備されています。今後、登記情報や社会保険関連の情報なども同様に連携が進めば、申請者が用意しなければならない書類はさらに減少するでしょう。

また、システムの使い勝手も継続的に改善されていくはずです。操作マニュアルは定期的に更新されており(現在は2.6版)、ユーザーからのフィードバックを受けてシステムの改良が続けられています。特に課題となっている委任手続きについては、簡素化に向けた検討が進められることが期待されます。

さらに、マイナンバーカードとの連携が進めば、本人確認や各種証明書の取得がワンストップで行えるようになる可能性もあります。

事業者の皆さんにとっては、今のうちに電子申請に慣れておくことが、将来的な更新申請や変更届の手続きをスムーズに行うための準備になります。行政書士も電子申請への対応を急速に進めていますので、専門家のサポートを受けながら早めに移行していくことをお勧めします。

AIに聞いてみた!建設業許可申請の未来はどうなる?

【AI記載】

建設業許可申請の手続きにAI(人工知能)が活用される未来について、AIの視点から予測してみました。

Q. 建設業許可の申請書類をAIが自動チェックする時代はいつ頃実現しますか?

申請書類の形式的なチェック(記入漏れ、添付書類の過不足、数値の整合性確認など)については、今後3〜5年以内に実用レベルまで進化すると予想されます。

現在のJCIPにもシステム上の基本的なエラーチェック機能は搭載されていますが、これがAI技術によってさらに高度化すると考えられます。具体的には、「この経営業務管理責任者の経験年数では要件を満たさない可能性があります」「この専任技術者の実務経験証明に不備がある可能性があります」といった、予測型のアドバイス機能が実装されるでしょう。

また、過去の補正事例や不許可事例のデータをAIが学習することで、「この申請内容だと審査で補正を求められる可能性が○%です」といった確率的な予測も可能になるかもしれません。

Q. AIが建設業許可の申請書類そのものを作成する時代は来ますか?

申請書類の自動作成については、段階的に実現していくと考えられます。まず、会社情報や役員情報といった定型的な項目の自動入力は、5年以内に実用化されるでしょう。過去の申請データや商業登記情報、法人番号公表サイトの情報などを組み合わせることで、基本情報の大部分は自動で埋められるようになるはずです。

しかし、経営業務管理責任者の要件判定や専任技術者の実務経験の整理など、個別の事情判断が必要な部分については、完全自動化は10年以上先になると思われます。これらは法律の解釈や事実認定を伴うため、人間の専門家(行政書士)による判断が引き続き不可欠です。

おそらく将来的には、AIが申請書のドラフトを作成し、行政書士がそれをチェック・修正するという協働スタイルが主流になるでしょう。AIは効率化のツールとして、行政書士の業務を補助する役割を担うことになると予想されます。

【AI記載ここまで】

まとめ:建設業許可の電子申請は行政書士と一緒に進めよう

建設業許可の電子申請システムJCIPは、令和5年1月の運用開始から約3年が経過し、今後ますます利用が拡大していく見込みです。窓口に足を運ぶ手間が省け、審査状況もオンラインで確認できるなど、多くのメリットがあります。

一方で、現状では代理申請における委任手続きの煩雑さなど、いくつかの課題も残されています。しかし、国土交通省も利用者の利便性向上に向けた検討を継続的に進めており、システムは今後も改善されていくはずです。

将来的には全ての申請が電子化される流れにありますので、早めに電子申請に慣れておくことが重要です。行政書士に依頼すれば、複雑な要件確認からシステム操作、委任手続きまで全てをサポートしてもらえるため、確実かつスムーズに許可を取得できます。

建設業許可の新規取得や更新をお考えの事業者の皆さんは、ぜひJCIPでの電子申請に対応した行政書士への相談を検討してみてください。専門家の力を借りながら、これからの時代に合った申請方法を選択することが、事業をスムーズに進めるための第一歩となるはずです。

建設業許可を検討するなら専門家への相談が確実

「うちは応援が中心だけど、許可が取れるの?」
「請負実績として認められるのはどれ?」
「工事の完成責任ってどこまで必要?」

こんな疑問があれば、建設業許可専門の行政書士に相談するのが安心です。

すずきなおと行政書士事務所では、
建設業許可の取得・更新・変更のほか、
財務書類・人員要件チェックなども含めて対応しています。

建設業許可の総合サポートサイト
建設・住宅サポート行政書士事務所(https://kensetsu-jutaku-support.com/)
こちらもぜひ参考にしてみてください。

☞お問い合わせフォームはこちら

プロフィール

行政書士すずきなおと事務所


建設業許可・開発許可・農地転用・相続手続きなど、
土地と建設に関わる許認可を専門とする行政書士。
造成計画の相談から図面調整、関係機関との協議まで一貫してサポートし、
「わかりやすく、正確で、早い手続き」を大切にしています。

◎所在地:愛知県(全国対応)
◎お問い合わせは 公式サイトよりお気軽にどうぞ。


💡 建設業許可・電子申請クイズ

第 1 問 / 3
読み込み中…