〜建築工事と建築業の種類をわかりやすく解説するシリーズ第15弾〜

本シリーズでは、建設業許可の「専門工事」について一つずつ解説しています。第16弾のテーマは ガラス工事業
窓・外装・内装を問わず、建設工事に欠かせないガラス施工は、一般の方がイメージする以上に幅広い工事内容を含んでいます。

愛知県内でも新築・改修・リフォームの需要が高く、住宅・マンション・店舗・オフィスなど様々な建物でガラス工事の需要が増えています。許可を取得して事業の幅を広げたい業者様や、発注者として業者を選ぶ立場の方に向けて、ガラス工事業のポイントを整理します。

【建設業許可の種類】専門工事のガラス工事とは?愛知県の行政書士がわかりやすく解説します!⑯
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【建設業許可の種類】専門工事の鋼構造物工事(こうこうぞうぶつこうじ)とは?愛知県の行政書士がわかりやすく解説します!⑪

ガラス工事業とは?

ガラス工事業は、建設業法で定められた 27の専門工事業種の一つです。

定義としては、
「建築物その他の工作物にガラスを加工し、取り付ける工事」
を行う業種とされています。

単なるガラスの交換や軽微な修理ではなく、

・建物の性能
・安全性
・防火性
・断熱性
・意匠性(デザイン性)


といった建築上の機能に関わる、専門性の高い施工が含まれます。


ガラス工事の具体的な内容

ガラス工事業に該当する主な施工は、以下のような内容です。

● ガラスの加工・切断・取り付け

建物に合わせてガラスを加工し、サッシやフレームへ固定する工事です。
住宅の窓ガラスだけでなく、店舗の大型ショーウィンドウ、ビルの外装ガラスなども含まれます。

● ペアガラス・Low-Eガラスなどの高機能ガラス施工

省エネ住宅や断熱改修のニーズに対応する性能ガラスの施工が増加しています。
断熱、防露、防音、防犯など機能に応じた施工が求められます。

● ガラスフィルム工事

ガラス自体を交換せず、フィルムによって機能を追加する工事も該当します。

・飛散防止
・UVカット
・断熱
・防犯


など、需要の高い工事です。


ガラス工事の具体的な施工例

● 住宅リフォーム

・古い窓ガラスを複層ガラス(ペアガラス)へ変更
・防犯目的の強化ガラスへ交換
・結露対策の断熱ガラス施工

● マンション・オフィス・商業施設

・外装ガラスパネルの交換
・オフィスの間仕切りガラス施工
・大型ガラス壁面・ショーウィンドウ工事

● 店舗内装

・ディスプレイガラス
・ガラス棚
・カウンターやパーティション施工

このように、ガラス工事は外装・内装の両方に関わるため、仕上げ工事や建具工事と兼ねるケースもあります。


ガラス工事業の許可取得で求められる専任技術者

愛知県で建設業許可(一般)を取る際、ガラス工事業では次のような資格がよく使われます。

● 主な専任技術者の資格

・1級建築施工管理技士
・2級建築施工管理技士(仕上げ)
・ガラス施工の技能検定(1級・2級)
・上記が無い場合は必要年数の実務経験

技能検定「ガラス施工」は、現場実務に直結する技能で評価されるため、専任技術者として非常に有効です。


ガラス工事と他業種の関係

ガラス工事は「建具工事」や「内装仕上工事」に近い分野でもあります。
しかし、次のようなケースでは ガラス工事業の許可が必要 となる場合があります。

  • ガラスの加工・取り付けが主要工事となる場合
  • 500万円を超えるガラス工事を請け負う場合
  • 性能ガラスや外装ガラスなど専門性が高い施工を行う場合

一方で、建築一式工事を請け負う元請の下で附帯工事として行う場合は、主たる工事の許可があれば対応できるケースもあります。


なぜ愛知県でガラス工事業の需要が高いのか?

愛知県は住宅供給数が多く、名古屋市を中心に大規模ビル・商業施設の建設も活発です。

そのため
・断熱リフォーム
・防犯対策
・商業施設のガラス意匠施工
など、専門的なガラス工事のニーズが強い地域といえます。

許可を取得することで、
✔ 元請からの下請工事の受注機会が拡大
✔ 性能ガラスや大型ガラス施工など高単価工事が受注しやすい
✔ 公共工事の参入も可能
といったメリットが生まれます。


ガラス工事業は専門性が高く需要も伸びている工種

ガラス工事業は、建設業許可の専門工事の中でも「外装」「内装」「性能向上」のすべてに関わる、専門性の高い工種です。

愛知県では住宅・商業施設ともにガラス施工の需要が高いため、許可取得は事業拡大の大きな武器になります。

次回のシリーズでは、また別の専門工事について詳しく解説していきます。


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プロフィール

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建設業許可・開発許可・農地転用・相続手続きなど、
土地と建設に関わる許認可を専門とする行政書士。
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