建設業許可の専門工事「舗装工事」とは?

〜建築工事と建築業の種類をわかりやすく解説するシリーズ第13弾〜

建設業許可の「種類」を一つずつ取り上げるシリーズも、第13弾となりました。
今回は、道路や駐車場の整備で欠かせない 舗装工事 について、専門工事としての範囲や特徴をわかりやすく解説します。

舗装工事は「名前はよく聞くけれど、どこからどこまでが対象なのか分かりづらい」という相談が非常に多い分野です。愛知県でも公共工事・民間工事問わず需要が大きく、許可取得により事業の幅を広げやすい工種の一つです。

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舗装工事とはどんな工事か?

舗装工事とは、地表面をアスファルトやコンクリートなどで覆い、
走行性・耐久性・排水性などの機能を持たせる工事 のことです。

主に次のような工事が含まれます。

  • アスファルト舗装
  • コンクリート舗装
  • インターロッキングブロック舗装
  • 砕石舗装・砂利舗装
  • 路盤の築造・下地処理
  • 歩道・広場などの平面舗装
  • 駐車場の舗装整備(ライン引き含むこともあり)

舗装工事は「仕上げの表層だけを施工する」というイメージを持たれがちですが、実際には 基礎となる路盤の施工や地盤調整が最重要工程 です。ここが適切でないと、わずか数か月でひび割れや沈下が発生し、クレームにつながります。

そのため、経験や専門知識が要求される工種として、建設業許可でも独立したひとつの「専門工事」に分類されています。


舗装工事業の許可が必要になるケース

以下のような工事を請け負う場合、原則として「舗装工事業」の許可が必要になります。

  • 道路の舗装工事を元請け・下請けで受注する
  • 駐車場をコンクリートまたはアスファルトで仕上げる
  • 既存舗装の打ち換えや再舗装
  • 広場・歩道・園路の舗装
  • 路盤造成や下地の施工を伴う工事

規模が小さくても、請負契約がある以上、法的には許可対象となることが多いため、事業として継続的に受注する場合は許可取得をおすすめします。


他の工種との区別が重要

舗装工事は、土木工事や外構工事と密接に関係していますが、以下のように 別の許可が必要になる場合 があります。

  • ガードレール・フェンス設置
  • 側溝やU字溝の施工
  • 造成工事・掘削工事
  • 工作物の設置
  • ブロック積み

これらは「とび・土工・コンクリート工事」や「土木一式工事」などに該当することがあり、「舗装工事だから全部OK」というものではありません。

契約内容や工事の主目的によって必要な許可が変わるため、見積前の段階で明確に区分しておくことが重要です。


舗装工事を請け負う際の実務上の注意点

舗装工事には、他の工種にはない独特の実務注意があります。

● 排水計画

水が溜まると舗装の劣化が早まるため、勾配設計は最重要です。

● 路盤の転圧

転圧不足は沈下・ひび割れの原因となるため、重機の選定と施工計画が必要。

● 材料選定

アスファルトの種類、コンクリートの強度、骨材の性質など、用途に応じた選定が欠かせません。

● 施工時期

特に冬期は温度低下による品質低下が発生しやすく、施工条件を慎重に判断する必要があります。

これらを総合的に管理するには、施工管理能力と経験が不可欠であり、許可取得を通じて事業者としての信頼度が高まります。


愛知県で舗装工事業の許可を取るメリット

愛知県は道路網が発達しており、物流・工業地域も多いため、舗装工事の需要は年々増加しています。

許可を取得するメリットとしては以下があります。

  • 官公庁工事への参入
  • 元請けからの受注機会増加
  • 工事規模の拡大(軽微工事の範囲を超えて請負が可能)
  • 信頼性の向上、取引先の拡大
  • 多業種との組み合わせによる事業の幅の拡大

外構工事会社・土木会社・建築会社が事業拡大を目的に舗装工事業を追加取得するケースも少なくありません。


まとめ

  • 舗装工事は地表を舗装材で覆う専門工事
  • 道路・駐車場・歩道・広場など幅広い工事をカバー
  • 路盤造成や排水計画など高度な施工管理能力が求められる
  • 工事内容によっては他の許可が必要になる場合がある
  • 愛知県では需要が高く、許可取得により事業機会が大きく広がる

舗装工事は、建設業の中でも特に地域ニーズの高い工種です。
許可を取得し、適切な体制を整えることで、受注の幅が大きく広がります。

シリーズ第14弾もお楽しみに。


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プロフィール

行政書士すずきなおと事務所


建設業許可・開発許可・農地転用・相続手続きなど、
土地と建設に関わる許認可を専門とする行政書士。
造成計画の相談から図面調整、関係機関との協議まで一貫してサポートし、
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