『子供が室内で遊べる施設を作りたいのですが、どうすればいいですか?』

今回はこの具体的事例を使って、「許認可」「安全基準」「会社の定款」について記事にしていきます!


許認可は必要ですか?

そもそも論ですが、室内キッズパークを作って営業するには許認可が必要なのでしょうか?
基本的には、保護者同伴で遊ぶ一般的な室内キッズパークには、特別必要となる許可はありません。
ただし、以下に示すケースでは必要となることがあります。

・飲食スペース、カフェ併設
 飲食店営業許可が必要となる場合があります。

・保護者不在で遊べるキッズパーク
 一時預かり事業届け出が必要となる場合があります。

・大型遊具、エア遊具設置
 消防法・建築基準法上の安全確認が必要となる場合があります。


安全基準ってなにに必要?

大きく関わってくるのは、前出した大型遊具等に関わってきます。
この大型遊具には、滑り台、トランポリン、ボールプールなどが含まれる場合があります。特に注意したいのが、以下にあげる条件です。

・遊具の高さが2メートルを超えるもの
・床に固定されていない遊具
・電源を使用する装置(送風機など)を伴う遊具

これらは、事前に消防署・建築課に確認することが求められます。


定款に目的を記載しないといけない?

法人として事業を行う場合、会社の定款内に記載された事業目的の範囲内で活動することが求められます。

その定款には、将来的な展開も考え、以下のような記載があるといいでしょう。

・屋内遊戯施設の企画、運営及び管理業
・ベビーシッター、託児及び子育て支援サービスの提供
・飲食物の販売及びカフェ事業

このような記載がよいでしょう。


すでに会社は設立してるけど、定款変更しないといけないの?

定款手続きが必要です。もしも、定款に事業目的を追加しないで営業すると、以下のようなリスクと罰則が発生します。

・登記上の問題
 会社法違反の可能性があり、取締役の職務執行違反に問われるおそれがあります。

・契約上のリスク
 目的外の事業での契約の締結は、無効と判断されるリスクがあります。

・補助金、融資申請でのトラブル
 補助金や融資の申請時に、該当業種がないと申請が認められないことがあります。

・税務調査での指摘
 本来の会社活動と異なると判断され、経費として認められないこともあります。


定款変更するにはどうするの(株式会社)

1.株主総会で特別決議
2.議事録作成、定款修正
3.法務局へ変更登記申請
4.登記完了後、新規事業を開始

この流れで定款変更します。


行政書士としてお手伝いできること

・定款作成、変更、法務チェック
・許認可の要否調査
・消防、建築課の事前確認の同行
・各種補助金サポート


まとめ

・許認可は基本的に不要。ただし、確認が必要となるものがある。
・大型遊具などがは安全基準の確認が必要。
・定款の事業目的に記載しないと違反となる恐れがある。

以上のように、室内キッズパークを作ろうと思ったらやらなければいけないことがあります。
私は2児の父として、このような事業にも積極的に関わりたいと思っていますので、お気軽にご相談ください。

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行政書士すずきなおと事務所


おまけ

ふと、こんな事も気になっていました。初期投資さえすれば、人件費もそんなかからないし、私もやろっかなと。
では、初期投資にかかる費用はどれくらいでしょうか?

「まぁ1,000万くらいかなぁ?」

試算してみました。

260坪程度の広さで、大型滑り台、ジャングルジム、ボールプール、空調設備などを設置し、商業施設内にテナントとして入ることを前提としました。

・テナント契約関連費用  賃料による
・内装工事        坪単価25~60万で6500万~1億5600万
・遊具設備        300万~2000万
・安全床設置       5000~15000/㎡で150万~900万
・空調設備など      500万~2000万
 
etc・・・

まだ、備品や運転資金などありますが、簡単に手を出せるものでないということが分かりました!

これらはクリアするためには、行政と連携して行政が共同事業者となれば行政出資されて費用を抑えることができますが、もっと現実的なのは補助金の申請がよいかと思います。

何が使えるかなどのご相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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行政書士すずきなおと事務所

第1問
クイズ問題がここに表示されます。

事業開始のための法務手続き、専門家にお任せください!

キッズパーク事業には、許認可の要否判断や定款変更など、法務上のチェックが欠かせません。
事業開始の失敗や手戻りを防ぐためにも、ぜひ行政書士にご相談ください。

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