【建設業許可の種類】専門工事のとび・土工・コンクリート工事とは？愛知県の行政書士がわかりやすく解説します！⑤

2025年11月25日

建設業許可

あま市に拠点を置く 行政書士すずきなおと事務所 のブログ「そうだ！すずきに聞こう！」からお届けする、シリーズ「建設業許可の種類」の第5弾。今回は、とび・土工・コンクリート工事業 について、私の建設業界での経験と行政書士の視点を交えて解説します。

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「とび・土工・コンクリート工事業」とは？

建設業許可でいう「業種」は、一式工事（建築一式・土木一式など）と、専門工事に分かれます。そして「とび・土工・コンクリート工事業」は、その専門工事の中でも非常に幅広な工事を含む重要な業種です。

私は、かつて とび職（とび1級技能士） として現場で働いていた経験があり、足場の構築やクレーンでの重量物の据え付けなど、現場のリアルを知っています。その経験があるからこそ、この業種の責任と必要な許可の意味を深く理解しています。行政書士として、クライアントの皆さまに 現場目線＋法務目線 の両方でサポートできるのが私の強みです。

とび・土工・コンクリート工事業の具体的な内容

この業種には、以下のような工事が含まれます。

足場組み立て・解体、重量物運搬配置、鉄骨組立て
- 仮設足場の設置／解体
- クレーンでの鉄骨ユニットの据え付けや揚重
杭打ち・地盤補強
- 杭工事（場所打ち杭、鋼管杭など）
- 既存杭の抜き取り
土工事
- 掘削、根切り、盛土、地盤の締固めなど
コンクリート築造
- 現場打ちコンクリート、プレストレストコンクリート、圧送など
準備工事や基礎工事
- 地盤改良、法面保護（吹付け）、擁壁、外構、基礎設置

こうした幅広い工事を請け負うには、許可業種として「とび・土工・コンクリート工事業」の許可を持つことが極めて重要です。

余談ですが、現場では足場屋さんと、とびは違うとよく言われます。足場屋さんは足場に特化しているので足場の組、バラシがとても早い印象で、とびは安全設備や高所関係のもの何でもやるといったイメージです。

愛知県での工事例（イメージしやすさを重視）

愛知県内で実際に見られる「とび・土工・コンクリート工事」の例をいくつかあげます。

大規模マンション建設：足場工事、鉄骨ユニットの組み立て、コンクリート打設
区画整理事業：造成、盛土、根切り、法面保護（吹付け）
橋梁・地下構造物：場所打ち杭、型枠を使ったコンクリート打設、圧送施工
工場新築・設備基礎：機械や重機を設置するための基礎工事、重量物の配置
住宅外構・擁壁：擁壁のコンクリート施工、ブロック据え、地盤改良

これらの工事を許可なしで請けると、法律トラブルになるリスクがあります。

なぜ「とび・土工・コンクリート工事業」の許可は重要か

許可がない場合のリスク：請負額や工事内容によっては許可が必須。許可を持たずに請負うと法令違反となる可能性があります。
工事区分の混同：コンクリートの工事でも、「コンクリートブロック工事（ブロック据付）」か「とび・土工・コンクリート工事」かで、許可業種が異なるケースがあるため区分の理解が重要。
付帯工事の取り扱い：とび・土工・コンクリートの許可を持っていれば、請負契約に付随する一定の他工事を自社で請けられる可能性があります。
許可申請・維持管理：専任技術者の配置や経営業績、必要書類の準備など、許可を取得・維持するには専門的な手続きが必要です。