お世話になります!

行政書士のすずきです。

今回は、門賀美央子さんの『死に方がわからない』から知ったリビングウィル尊厳死宣言公正証書について記事にしていきます!


死に方がわからない

門賀美央子さんの小説『死に方がわからない』は自殺マニュアルとかではないので安心してください。(笑)
超高齢化社会、超少子化時代、単独世帯が多い現代で直面する「生と死のリアル」を描いた小説です。
人生の最期、看取ってもらえる人がいない時にどうやって人間らしく最期を迎えるか。
この最期の意思の残し方がリビングウィル尊厳死宣言公正証書となります。


リビングウィルとは

現代医療では、人工呼吸器や胃ろうなどの延命措置によって、回復の見込みがなくても命を維持することが可能です。しかし、これらを中止する判断は難しく、医療者もためらいます。「可能な限り生きたい」と望む人もいれば、「回復不能なら安らかに最期を迎えたい」と願う人もいます。後者のように、自らの意思で平穏な死を望む考えを元気なうちに記しておく文書がリビング・ウィル(生前意思書)です。
医師に法的拘束力はないですが、本人の意思が尊重されることが多くなっています。


尊厳死宣言公正証書とは

延命治療の是非が問われる中、回復の見込みがない末期患者が自然な死を望む意思を示す「尊厳死宣言公正証書」が広まりつつあります。これは延命措置を差し控える意思を公証人が記録するもので、患者の自己決定権を尊重する手段です。
公正証書だからと言って、法的拘束力はありませんが、本人の明確な意思が伝えられる文書です。


画像
※両方とも、法的拘束力はありません。

尊厳死とは

そもそも、尊厳死とは何かご存知でしょうか?
Wikipediaから引用します。

”尊厳死とは、人間が人間としての尊厳を保って死に臨むことである。”

要は、最後まで人間らしくありたいということですね。

延命治療は、本人にも、家族にも重く負担がのしかかります。家族側から治療を辞めるという選択も精神的にまいってしまうでしょう。

そんな時のために、自分の意思を早めに明確にしましょうという趣旨です。

ただ、門賀美央子さんの『死に方がわからない』ではこうも書かれていました。

延命治療を受けるかどうかの段階の自分は、あの時、尊厳死を選択した自分とは言えないと。
仏教の考えとして瞬間瞬間で新たな自分となり・・・

おっと、このあたりは確かになぁと思って読みふけってしまってましたので、記事に書き出したら止まらなくなってしまうので気になる方は

門賀美央子さんの『死に方がわからない』を読んでみてください。

きっと色々と考えるきっかけになります。


行政書士にできること

尊厳死というテーマは非常にデリケートです。
家族、周りの人とも、よく話し合うことが大切です。
門賀美央子さんのように、あっ読んだことが前提ですが、一人で考えだしたら悩みに悩んでしまうかもしれません。そんな時に私たち行政書士がお手伝いできることを記します。

・本人の意思を整理し、リビングウィルや尊厳死宣言書の文案を作成
・尊厳死宣言公正証書の原案を作成し、公証人との日程を調整
・家族や医療機関に意思を伝える段取り
・死後事務委任契約や遺言のサポート

本人の意思を明確にし、意思が伝えられなくなってしまったときの仕組みを作ることが大事になります。


まとめ

死に方がわからない』は、考えることを避けがちな『死の迎え方』を学ぶきっかけとなります。
結果よし!という言葉が示すように、私もどうせ死ぬならかっこよく(?)、人間らしく最期を迎えたいと思います。
行政書士は、その意思を『文書』として残すサポートを行います。
延命治療を望むかどうか、最期をどのように迎えたいか——それを言葉にする勇気と、その言葉を守る仕組みを整えるのが、私たちの役目です。

人生の最期を、自分らしく迎えるために、

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そうだ!すずきに聞こう!行政書士すずきなおと事務所